時間がなくても答弁書は出さなければならない

訴えられてから答弁書の提出期限までは約1か月しかありません。答弁書をじっくり書いている時間がないことはあり得ます。

それでも、答弁書を出してください。

答弁書を出さずに、裁判も欠席すると、原告の言い分どおりの判決をすぐに出されてしまう恐れがあるからです。

応急処置的答弁書を出せばよい

ただ、内容のある答弁書を作る時間はないので、とりあえず応急処置的な、内容のない答弁書を出しておきます。これであれば、作成に30分もかかりません。

用意するもの

応急処置的答弁書の作成に際して用意するものは、訴状の入っていた封筒に同封されていた「(第1回)口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告書」というA4の紙だけです。

この紙を見て、まず、事件番号、事件名(損害賠償請求事件、貸金請求事件など事件の種類)、原告氏名、被告氏名が書かれていることを確認します。

次に、裁判所の判子が押してあるところに、○○裁判所○○部○○係といった担当部が書かれているはずですのでこれも確認します。

必要なのはこれらの情報だけです。実際の書き方に移ります。

応急処置的答弁書の書き方

「請求の趣旨に対する答弁」までは通常の答弁書と同じ

応急処置的答弁書といっても、答弁書の本体中の本体である「請求の原因に対する認否」の部分を省略するだけですので、それ以外の部分は通常の答弁書と同じです。

そこで、以下の3つのページを上から順番に読んで、「請求の趣旨に対する答弁」部分までを完成させてください。

答弁書の書き方その1-形式面

答弁書の書き方その2-本文以外(事件、当事者、送達場所など)

答弁書の書き方その3-請求の趣旨に対する答弁

「請求の原因に対する認否」の書き方

「請求の趣旨に対する答弁」部分までできたら、次に「請求の原因に対する認否」部分を書くのですが、ここを思いっきり省略します。こうなります。

第2 請求の原因に対する認否

 おって準備書面にて行う。

              以上(右寄せ)

こう書いて出せば大丈夫です。「おって」というのは後でという意味です。

「(第1回)口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告書」に、答弁書の提出期限が書かれていますので、それまでに裁判所に提出してください。

提出するのは、裁判所の分(正本)と、原告の分(副本)です。原告が複数いる場合は、人数分の副本を提出します。答弁書の1枚目の左上あたりに、正本、副本と手書きしてください。

「請求の原因に対する認否」は後日「準備書面」に書いて出す。

答弁書で先送りにした「請求の原因に対する認否」は、後日「準備書面」という書面に書いて提出します。

後日がいつかですが、第2回期日の1週間前までです。

第2回期日は、応急処置的答弁書を裁判所に提出後、裁判所の書記官から連絡が入るはずですので、そこで日程を調整して決まることになります。

準備書面の書き方

「準備書面」に「請求の原因に対する認否」を書くわけですが、書き方は、次の3点を除き答弁書とまったくいっしょです。

1)「答弁書」というタイトルが「準備書面」に代わります。

2)被告の住所、送達場所、連絡先(電話、FAX)は答弁書で既に知らせてあるので、準備書面には書かなくてよいです。

3)答弁書に書く場合は、「第2 請求の原因に対する認否」でしたが、準備書面に書く場合は、「第1 請求の原因に対する認否」になります。これは「請求の趣旨に対する答弁」は既に答弁書に書いたからです。

請求の原因に対する認否の内容的書き方は、答弁書の書き方その4-請求の原因に対する認否をご覧下さい。